全館空調とエアサイクルの家の違い|快適さと長寿命をどう考えるか

最近、お客様との打ち合わせの中で
「この家って全館空調なんですか?」
と聞かれることがあります。

たしかに、家の中の温度差が少なく、夏も冬も比較的快適。
そう言われると、全館空調と同じように感じられるのも無理はありません。

ただ、全館空調とエアサイクルの家は、仕組みも考え方もまったく別物です。
今日はその違いについて、少し整理してみたいと思います。


全館空調は「設備で快適をつくる家」

全館空調は、ひとつの大きな空調設備で家全体を冷暖房する仕組みです。

・家中どこに行っても温度が安定している
・操作がシンプルで分かりやすい
・体感としての快適さがはっきりしている

こういったメリットがあります。

一方で、
・設備への依存度が高い
・故障や不具合が起きた時の影響が大きい
・将来的な更新費用が避けられない

という側面もあります。

これは良い悪いの話ではなく、
**「快適さを設備でコントロールする家」**という設計思想です。


エアサイクルの家は「自然の力を活かす家」

エアサイクルの家は、考え方が少し違います。

太陽の熱、空気の流れ、建物の構造そのものを利用して、
家の中の環境を整えていく仕組みです。

・夏は屋根で温められた空気を自然に外へ逃がす
・冬は太陽の熱を壁体内に取り込み、家全体をじんわり暖める
・機械を利用せず、自然の力で空気を動かす

つまり、
建物そのものが呼吸するように空気を循環させている家
というイメージです。

全館空調のように「設備で均一にする」のではなく、
家自体が環境を整える
ここが一番大きな違いだと感じています。

https://www.aircycle.co.jp/wpcms/wp-content/themes/aircycle_2020/assets/structure/img/movie_img_1.svg

設備に頼りすぎない、という安心感

家づくりを長くやっていると、
「設備はいつか必ず古くなる」という現実を何度も見てきました。

もちろん、エアサイクルの家でもエアコンは使います。
ただ、
・それが止まったら住めなくなる
・家全体が一気に影響を受ける

そういった状態には、できるだけしたくありません。

エアサイクルの家は、設備(エアコン)が更新時期を迎えても、家そのものの性能は残り続けます。

これは、長く住むうえで
意外と大きな安心感につながります。


「長寿命」という考え方

家づくりの話で、意外と触れられにくいのが
**「この家は、どれくらい長く持つのか?」**という視点です。

間取りやデザイン、設備の話は多いですが、家の寿命を左右するのは、目に見えない湿気や結露の扱い方です。

エアサイクルの家は、壁の中に空気が流れる構造になっているため、湿気がこもりにくく、結露が起きにくい。

これはつまり、
・木を腐らせにくい
・構造体を傷めにくい

ということでもあります。

快適さだけでなく、
家そのものが傷みにくく、長く使える状態を保ちやすい。
ここが、エアサイクルが「長寿命につながる」と考えている理由です。


本多工務店がエアサイクルを選び続けている理由

誤解してほしくないのですが、全館空調が悪い、という話ではありません。

ただ、私たち本多工務店としては、

・自然の力を活かすこと
・建物の基本性能を大切にすること
・10年後、20年後の暮らしまで考えること

この考え方に、一番合っているのがエアサイクルの家だと感じています。

「全館空調みたいですね」と言われることもありますが、それだけ快適だと感じてもらえている、という意味では正直うれしく思っています。

ただ中身は、まったく違う家。

快適さだけでなく、
住み続けるほど差が出る家づくり。
これからも、その考え方を丁寧に伝えていきたいと思います。